なぜマレーシアは親日国?ルックイースト政策の功績と往年の日本との関係

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数か月後にせまった日本訪問に毎日ウキウキしているマレーシア人パートナー・タムタム。過去5回ほど日本に訪れているので、そろそろ飽きないのか?とも思うのですが、何度行っても日本はエキサイティングな国だそう。

 

彼の友だちも「日本」や「日本人」に対し好意的な感情を持つ人ばかりで、マレーシアもタイ、台湾に負けずとも劣らない親日国だと言えます。

 

今回はマレーシアが親日国の理由を歴史をさかのぼってお伝えしていきます。



マレーシアが親日国家の理由の1つは「ルック・イースト政策」

1981年、マレーシアの首相に就任したマハティールが提唱したルックイースト政策(東方政策・Look East Policy)この政策は日本の集団主義と勤労倫理を学ぼう、というものでした。

 

マハティール首相は戦後に日本を訪問し、企業を視察するなかで、日本人の勤勉さ、個人の利益より集団の幸せを目標とする集団主義に心を打たれ、息子・娘を日本に留学させたり、日本に関する著書を出版したりし、日本に学ぶべき、という思いが強かった首相だったのです。

 

マハティール首相の提言から、日本への興味・関心がマレーシア国内で高まり、人材育成のために日本への派遣留学が増えていきました。

(参考:ルックイースト政策ーWikipedia)

 

ルックースト政策から30年以上たった現在、マレーシア経済は国民一人当たりのGDPは1万ドルとなり、30年前の6倍という驚異の成長率を叩きだしました。

 

しかしながら、現代の(1990年以降)経済低迷から抜け出せない日本から学ぶものはない、という国民の声もあり、近年では日本への留学生は減少傾向にあるそう、、、、。

 

マハティールの著書、「立ち上がれ日本人」は現代の日本人に向けて叱咤激励のメッセージを詰め込んだ1冊。自信を取り戻して欲しい、との日本人に対する想いがちりばめられています。

 

 

ルックイースト政策のおかげで、「日本人は勤勉、真面目」「日本から経済発展モデルを学ぶ」という日本に対し好印象を持つマレーシア人が増えていきました。

 

日本に親近感を持ち友好的に接してくれるマレーシア人が多いのはマハティール氏の功績が大きかったと言えるでしょう。

マレーシアが親日のそのほかの理由

第二次世界大戦における日本軍の行動

マレーシアの歴史の教科書では第二次世界大戦の記述に「日本軍がイギリスの支配からマレーシアを解放した」とあります。日本軍のマレー半島上陸作戦でイギリスが日本に降伏したおかげで、独立への道が開けた、との認識が主流です。

 

当時、日本軍がマレーシアを占領中は、現地人のマレー系マレーシア人を優遇したため、華僑系(中華系)マレーシア人は日本軍に対しては反感をもっていました。

 

日本降伏後、再びイギリスがマレーシアを植民地化。

 

華僑系マレーシア人はイギリス軍を歓迎した、という歴史もあるので、マレーシアを形成する3つの民族(マレー系、インド系、中華系)すべてが日本軍に対し好印象を持っていたというわけではありません。

アジア通貨危機における日本の経済的支援

1997年から1998年にかけてアメリカの投資家による空売りが原因によるアジア通貨危機。アジア各国で通貨価値が下落し、マレーシアリンギットの価値も40%減、という深刻な状況に。

 

他のアジア諸国がIMF(国際通貨基金)の管理下に置かれたものの、マレーシアだけは当時のマハティール首相の主導により自力で金融緩和、積極財政、金融機関の再編という独自の対応をしました。

 

その際、日本政府は物流インフラ強化のための日本輸出入銀行によるマレーシア向け保証7億米ドルの資金援助を決行したのです。

日本のアニメ・漫画・映画

日本のポップカルチャーは世界的に大人気ですがマレーシアも例外ではありません。

 

スタジオジブリ、ドラえもん、ドラゴンボール、ワンピースなどのアニメやハローキティなどのキャラクターやデスノートなどのドラマの知名度は抜群です。

 

マレーシア人パートナーののタムタムは日本に遊びにいくたびに、ドラゴンボール関連のグッズを欲しがります。

まとめ

日本とマレーシアの関係をもっとさかのぼると、15世紀のマラッカ王国と琉球王国の関係にたどりつきます。両者は海洋交易を行っており、日本からは銀・刀、漆器などを、マラッカからはスズ、砂糖、鉄などを取引していた、という記録があります。

 

現在では10年以上マレーシアは日本人が移住したい国ナンバー1であり、日本人にとって生活しやすい国というイメージが定着しました。

 

その理由はマレーシアでのライフスタイルだけでなく、多くのマレーシア人が日本人に対して親しみを感じてくれているから、というのも大きいのではないでしょうか。

 

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