価値観の多様化の中で恋愛や結婚に対する考え方もどんどん変化していく時代となりました。同性同士の結婚やあえて籍を入れない事実婚、そして今回こちらの記事で取り上げる「ポリアモリー」
ポリアモリーは「恋愛対象は1人だけではない」という考え方。
と私も最初ポリアモリーという言葉を聞いたときに思ってしまいましたが、ポリアモリーは「当事者たちに関係をオープンにする」という嘘もつかない隠れもしない「複数愛」のかたちです。
ポリアモリーと「不倫・浮気」の違いや診断基準、ポリアモリーの結婚の特徴、ポリアモリーを公言する芸能人について詳しくお伝えしていきますね。
もくじ
不倫でも浮気でもないポリアモリーって何?
ポリアモリーの語源は、
- 複数を意味するギリシャ語の「Poly」
- 愛を意味するラテン語の「Amor」
を組み合わせた造語です。
その意味は、
同時に複数人と恋愛関係を築くこと、そうしたライフスタイルのこと。ただし、当事者全員がポリアモリーに同意した誠実かつ継続的な関係でなくてはならない。複数愛、複数恋愛。当事者の未婚・既婚は関係なく、1人の異性と2人の同性からなる「3人婚」などもポリアモリーの一つとみなされる。(引用:コトバンクーポリアモリーとは)
つまり、「遊び」とか「ちょっと魔が差した」というその場限りの気分ではなく、複数のパートナーと地に足をつけた関係を気づいていく、というライフスタイル。
「2号さん」「お妾さん」といった後ろ向きな概念ではなく、海外では「三人家庭」と表現され円満な家庭を築くことも。複数の配偶者や恋人に対し、優先順位をつけずに平等に接することもポリアノミーの特徴です。
ポリアモリーの診断基準
Abema TVでポリアノミーが取り上げられた際に、「ポリアモリー 複数の愛を生きる (平凡社新書)」を執筆したポリアモリー研究の第一人者・深海菊絵さんは、ポリアモリーに見られる診断項目として以下の6つの質問を紹介しました。
- 交際相手がいるのに他の人を好きになったことがある
- 夫や妻がいるのにデートしたいと思う相手が現れたことがある
- すでにパートナーがいる人を好きになったことがある
- 実は浮気をしたことがある
- 実は二股をかけたことがある
- 実は不倫をしたことがある (引用:Abema Times)
1から6までぜんぶ当てはまるよ~って人だってそこまで珍しくないはず。
自分の結婚観や恋愛観が他の人と違うのでは?と悩んでいる方は深海さんの著書を手に取ってみてください。「恋愛・結婚=1対1のもの」という一般的な概念をとりはらったポリアノミーという価値観をもっと深く知ることができます。
ポリアモリーの結婚の特徴
複数のパートナーと関係を持つことを合意するポリアノミーの結婚の特徴についてお伝えします。
交際状況を隠さない・嘘をつかない
ポリアノミーは当事者全員がすべての関係・状況に合意している、という交際スタイル。浮気や不倫のように配偶者に嘘をついたり、交際状況を隠す必要がありません。
嫉妬・独占欲がない、あっても表に出さない
ポリアノミー同士の結婚には「複数のパートナーと同時進行」を同意している前提があるので、配偶者を「独占」できないことは承知の上。そのため、嫉妬や独占欲といった感情のとらえ方が一夫一妻制の人たちと異なります。
複数のパートナーを平等に愛する
一人の男性が奥さんと恋人と交際をしていた場合、ポリアノミーは「1対1」の関係が2つある、と考え決してそれは「浮気」や「不倫」ではなく、奥さんも恋人も平等に愛を注ぎます。
ポリアモリーを公表し、奥さんと恋人2人の生活をされている文月 煉(ふづき れん)さんがこのあたりのことをインタビュー記事でわかりやすくお伝えしてくれています ⇒妻あり恋人ありのポリアモリー男性に聞く「なぜパートナーを大切にできるの?」
ポリアモリーの芸能人
叶姉妹の美香さんがブログの中でお姉さんの恭子さんはポリアノミーだと書いていました。
ファビュラスな姉にとってのとても自然な愛のかたちポリアモリー(複数愛)とは、複数の人と 同時に、それぞれが”合意の上”でお付き合いをする(性愛関係を含む)ライフスタイルのことをいいますよ。
ですので、浮気 でも不倫でも二股でもないむしろ「誠実で正直な複数恋愛」(引用:叶姉妹オフィシャルブログー「ポリアノミー」という愛のかたち)
まとめ
「結婚や恋愛は1対1でするもの」という価値観に相反する「ポリアモリー」はマイノリティーではあるけれど、じわじわと認知されてきている恋愛・婚姻スタイルです。
Facebookのプロフィール欄にも「既婚」「未婚」「オープンリレーションシップ」(開かれた関係)と選べるようになりましたしね。(オープンリレーションシップもポリアモリーも「恋愛・婚姻関係にあっても他に恋人を作ることを同意している」という関係です)
不倫への風当りが尋常ではない日本では簡単には受け入れられないポリアモリーの考え方ですが、世の中の価値観は常に変わっていきます。
他人の恋愛や結婚のスタイルに外野がとやかく言うのがそもそもおかしくて、(悲しむ人はいない、という前提で)当事者同士が幸せならそれにこしたことはない、と思います。