ブログを始めてみたい、という海外在住者の方がリアルでもツイッターのフォロワーさんの中でも急に増えました。
いろいろご質問をいただく機会も増えたので、私がブログ開設して最初の1年間のすっとこどっこい具合の記録をこの記事で全公開しようと思います。
具体的な収益額・PVはここではお伝えしません。日本より少々物価の高いシドニーでどうにかこうにか生活ができ、たまに一時帰国・海外旅行ができるくらいです。
ちなみに、この記事ではノウハウ的なことはまったく書いてないです。あくまでもブログ初心者の試行錯誤の物語としてお楽しみいただけるだけ読み進めてくださいね。
海外在住ブロガーがブログ開設1年目で試行錯誤したこと
序章:正社員を辞めるにいたった経緯
私は大好きなオーストラリアに移住できたのに、なぜ毎日、気力・体力をすり減らして働いているんだろう、、、と当時のライフスタイルに違和感を覚えました。
そして、ストレスがマックスとなり、免疫や甲状腺に異常をきたし、医者に処方されたお薬を飲みながら、「明日も仕事か」ともんもんとして過ごしていたんですね。
人に会うのも嫌、人の声を聞くのも嫌、そんな精神状態になった時、「もう一度、15年前のワーホリのような生活がしたい」と心の底から熱望しました。
ワーホリ時代は何もかもが新鮮で、シドニーの街を歩いているだけでワクワクが止まらなかった。一人ぼっちで、お金もなくて、英語も話せなかったけど、明日が来るのが楽しみでしかたがなかったんですよね。
結果、ロングサービスリーブ(5年~10年勤続したスタッフに与えられる長期の有給休暇)を利用し、そのまま退職。
晴れて無職になりました。
オーストラリアは「再就職活動をする」「職業訓練学校に通う」という条件付きで失業保険がもらえます。
私は就職活動も学校にも通いたくなかったので、公共の福祉のお世話になることは「ありえない」という結果に。
この国では「専業主婦」は珍しい存在です。パートナーの経済力に頼りたくない気持ちもあったので、「人と関わらない仕事」「在宅で引きこもりながらできる仕事」を探し始めました。
そこで、たどり着いたのがブログだった、というわけです。最初は「暇だからブログでもやってみるか」そんな軽い気持ちもありました。
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1章:ワードプレスブログ開設にてんやわんや
無料ブログは日記用でしばらく使っていたことがありました。
しかし、収益化するなら独自ドメインでワードプレスでブログを運営すべき、とどこかで聞きかじった情報から、特に深く考えずにレンタルサーバーとドメインを申し込みました。
サーバーもドメインもお金はかかりますが、月額約1000円。たったこれだけの金額で夢を見せてもらえるなら、安いものだ、と。
1年分のサーバーの支払いはパートナーがしてくれました。「1年後に5%上乗せして返してね。これはふくちゃんへの投資だから」とプレッシャーをかけられ、私は後に引けなくなってしまいました。
今になって考えると、「何が何でもサーバー代だけでも稼がなければならない」という条件でブログを始めたのは、本当によかったなと思います。
ふんわりした理由でのらりくらりとブログ運営してても収益化はなかなか難しいんじゃないでしょうか。
そして、今まで自分の生活には一切関係のなかった「プラグイン」だの「アナリティクス」だの「アドセンス」だの、いろいろなことを調べ始めました。
英語圏に長いこと住んでいるのに「ブログって横文字ばかりじゃないか、、、」とさっそく挫折しそうになったのは言うまでもありません。
1つ1つわからないことやつまづいたことをクリアにしていき、どうにかこうにかブログを立ち上げることができました。
わからない、初心者だから、、、を言い訳にせずに、RPG気分で敵やトラブルをやっつけていく、そんな感覚が大切なんだな、と思います。(「ドラクエ」や「龍が如く」にハマった経験も無駄じゃなかった!)
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2章:記事投稿を始めるものの、、、、書けない!
サーバーを申し込んでから、あーでもない、こーでもないと設定をいじっていたら10日もたってしまいました。ブログの体裁もなんとなく整い「よーし、記事を書いていくぞー!」とパソコンに向かったものの、
「え?何を書けばいいの、、、?」
ブログをやってみることは決めたけど、どのようなテーマで何を書くのか?はまったく決めてなくて、しょっぱなからオロオロしました。
自慢できるような経歴もなく、人様に教えてあげられるような知識もなく、日本から逃げ、労働からも逃げた私には、とりたてて記事にするような話題もなかったんです。
しかも、日本語を文章を書くことからはずいぶん離れた生活をしていました。現地企業に勤めてましたし、同居家族のパートナーとのコミュニケーションも英語。
書けない、、、、書けない、、、、日本語、書けないんですけどー!(かといって英語ならすらすら書ける、ってわけでもない)
こりゃまいった!と思い、キンドル読み放題に申し込み、なんでもいいから毎日日本語の本を読む習慣、そして、なんでもいいから毎日記事を書く習慣をつけました。
文章を書けるようになりたかったら、「書く」しか方法はないと思います。
ぶっちゃけ今も「正しい文章の書き方」はわかりませんが、書いてれば執筆スピードは上がっていきますし、「思考を文字におこす」という作業は慣れていきます。
だから、友達に「ブログの書き方教えて」と言われても「とりあえず書け」というざっくりとしたアドバイスしかできません。
3章:グーグルアドセンスの審査に挑戦
グーグルアドセンスっていうのはブログに広告を自動配信してくれるありがたい収益化のシステムです。
「アドセンス広告を貼っておけばブログで稼げる」と何かで知り、まずは「アドセンス審査に合格する」ことだけを目標に、グーグルが定める基準に沿って記事を積み重ねていきました。
30記事を書き終えたころ、そろそろアドセンス審査に出してみようと思いました。不合格でも再審査すればいい(審査や再審査にはお金かからないので)と軽い気持ちでしたね。
その結果、即日合格し「私のブログがグーグルに認められた!」と1か月間、一人で孤独にパソコンに向かっていた苦労が報われた気分でした。
まだ1円もブログで稼いでいないくせに「これで私の暮らしは安泰だ」くらいに思ってたんですよね。そんな甘いもんじゃないことだと知るのはもう少し後の話です。
関連記事 2分でわかる!グーグルアドセンス収入の仕組みとメリット・デメリット
4章:グーグルアドセンスの初報酬に浮かれる
アドセンス収益はまもなく発生しました。
36円くらいの初報酬でしたが、家から一歩も出ないでお金を稼げることが分かった時、大げさでもなく「これから進む道に光が射した」という感覚だったんです。
たぶん、ここが別れ道なんだと思います。
- こーんなに時間をかけたのにたったの●●円、、、、
- うおー!ブログがお金を生み出したーっ!
あなたはどちらのタイプでしょうか?私はだんぜん後者でした。
金額の問題じゃなくてさ、「雇われる」以外のことでお金を得られるって可能なんだな、と私は感動したんですよ。
しかし、、、、
アドセンス収益の最低振り込み金額がA$100(日本円だと8000円)とにかく100ドル稼がないと私の口座にグーグルは振り込みをしてくれないのです。
いったい何年かかるんだ、、、、と収益振り込みの日は永遠に来ないのではないか?と絶望に似た気持ちになりました。
ブログを開設して2か月目、初報酬に喜ぶも、そのお金が手元に届く日が訪れるのか?と一抹の不安を抱えながらのブログ運営でした。
5章:さらに記事数を増やしアドセンスの最低振り込み金額に到達
このままじゃ、アドセンス収益は一生振り込まれないじゃないか?という不安をかき消すには、記事数を増やすしかない!という結論に達しました。
何でもネタにしよう、何でもいいから書いてみよう、とひたすら記事を量産し、3か月目に100記事を突破。
100記事書けばアクセスが増える、というネットでの情報を信じるしかなかったんですよね。
じゃぁ、アクセスは増えたのか?と聞かれると「そうでもない」が正直なところ。
それでも、ブログを開設してから3か月がたつ頃には「書かなければ気持ちが悪い」という感覚になるほど、ブログ執筆は習慣化されていました。
アクセスも収益もない、そんな状態でも書き続けることができたのは「1年は全力でやる」と決めたから。1年やって何の結果も出なかったら、他の方法も検討しようと思っていました。
そしてブログ開設4か月目に初のグーグルからの報酬振り込みにいたったわけです。
6章:物販アフィリエイトに挑戦
アドセンスの収益はそれから毎月振り込まれるようになりました。
生活費の足しになるていどの金額だったけど、無職の引きこもりでも「おうちで稼げる」ことを実現できたことは、私にとって大きな一歩でした。
この頃のブログのモチベーションは「もう外で働きたくない」「もう人に会いたくない」、、、そんなネガティブなものでした。
もっと稼ぎたい、そんな欲がでてきて、アドセンス以外のマネタイズとして物販アフィリエイトを開始。
初めて物販アフィリエイトで成果がでたのは楽天アフィリエイト。
どなたかがコンタクトレンズの保存液を購入してくださいました。記事中で紹介したものではなかったけど、この時の喜びは今でも忘れられません。
そして、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー=企業とブロガーの仲介役みたいなところ)に登録し、記事内容に合った商品をもっと紹介していこう、と考えたのです。
もっと早い段階でASPに登録しておくべきだったな、と思います。5記事~10記事くらい投稿したらASPに登録しておくといいですよ。
関連記事 ブログで日本円を稼ぐ!海外在住者でも登録できるASP5選【初心者向け】
7章:あれ?うまくいかない、、、、海外在住ブロガーの戦い方を模索
ブログ開設から半年後、ASPの案件にどう取り組んでいけばいいのか、悩みながらのブログ運営でした。
アドセンスはぶっちゃけほっといても収益が上がります。
楽天・アマゾンアフィリエイトは家にあるものをかったぱしからレビューする、読んだ本の書評をかったぱしから書く、という方法でぽつぽつ成約はあったんです。
しかし、、、ASPの案件は苦戦しました。
海外在住なので商品を手に取ることが難しい、かといって、使ってないものを紹介する、ってのも読者さんに失礼だと思っていましたし。
一時帰国で日本に帰った時に手に入れた商品をレビューすることはありましたが、その方法では数をこなすことはできません。
そこで「海外在住者ならではの戦い方があるはずだ」とここからやっと「戦略」を練るようになりました。
今まではひたすら手を動かす・記事数を増やす、というやみくもなブログ運営でしたが、半年を過ぎるころ「頭」を使わなければだめだな、ということに気づいたのです。遅すぎです、、、。
関連記事 海外在住者がブログで稼ぐための穴場アフィリエイト案件
8章:ツイッターを開始
ブログを開設してから10ヶ月後、初めてツイッターの世界に足を踏み入れました。
SNSは苦手でしたが、読者さんや他のブロガーさんたちと交流できれば楽しいかもしれない、そんな軽い理由でした。
「ブログ」「海外在住」「国際恋愛・国際結婚」「静岡」のことを発信している方をフォローさせていただき、情報収集やくだらない有益なやりとりを毎日楽しませてもらっています。
ブログの更新情報をつぶやけば記事を見に来てくれる方がいる、日常生活のどうでもいいつぶやきに反応してくれる方がいることで、精神的に支えられている部分も大きいんですよね。
でもね、ツイッターは胡散臭いアカウントも多く、情報弱者を虎視眈々と狙っている人たちも多いので、注意しなきゃなってことも学びました。
関連記事 SNSでビジネスやセミナーの勧誘してくる奴って正気か?うざいDMの手口や特徴
9章:ブログ複数運営を開始
何を書くのか決めずにスタートした雑記ブログはカテゴリーもとっちらかり、まさに「私が好き勝手書くブログ」となりました。
それでも一定数の読者さんが訪れてくれるのだからありがたいことです。
で、ですね。ブログ開設11か月頃「ちゃんとブログを作ってみよう」と思いまして、特化ブログを2つ立ち上げました。
約1年間、雑記ブログを運営してきたささやかな知識を盛り込んだ特化ブログはしょっぱなからいい感じのアクセスと収益をたたき出し、やっぱりきちんと読者層を絞ること、扱う話題も絞ること、って大切なんだと身に染みて感じたんです。
先日、調子に乗って4つ目のブログも立ち上げてしまったので、現在は1つの雑記ブログ、3つ特化ブログを運営しています。
ブログを増やす=ドメインを購入しなければならない、ってことなんだけど、ドメインのお値段は年間数百円、安い物だと100円以下のものも。
だからね、「これはいける!」と思ったら、ドメインとってブログ立ち上げて記事をいくつか入れて「伸びるか伸びないか」はどんどん試せばいいと思っています。
10章:そして現在、、、まだまだ試行錯誤の真っ最中
ブログ運営歴は1年半となりました。まだまだひよっこです。試行錯誤の毎日です。だから、ブログはおもしろい。
※2020年10月現在、ブログ運営歴は4年目に突入しましたしました!
たぶん、うまいことブログを運営しているブロガーさんから見たら、私はずいぶんと遠まわりをしているように感じるんじゃないかな。
でも、私は遠まわりをしたからこそ「ブログおもしろい」って思えているのかもしれないし、遠まわりに見えて私にとっては近道なのかもしれない。
まだわからないことだらけですが、試す⇒失敗⇒改善を繰り返すことでしかブログの成長はないんですよね。失敗だらけですが、続けていけば道が開ける実感はわいてきました。
結論:とりあえず、今の私に言えること
まだノウハウ的なことはお伝えできるレベルじゃないけど、今の私があなたにお伝えできることは、、、
●SEOにしてもライティングにしても「何が正解で何が不正解」なんて答え合わせはすぐにできない。結果を焦っちゃだめだよ。(1年かけてじわじわと上位に食い込む記事もある)
●すごい人たち(インフルエンサーや月収うん百万円)が言ってることは参考にしても真に受けずに、自分の勝ちパターンを模索しよう。
●クオリティの高い記事を書こうとせずに6割の完成度でもどんどん公開しちゃおう。後からいくらでも加筆・修正できるんだから。
●ブログより家族を優先。ツイッターよりブログを優先。優先順位をはっきりさせておこう。
、、、ってとことでしょうか。